第11回シリアスゲームジャムに教員が参加しました
2026年2月14,15日に第11回シリアスゲームジャムが我孫子市の久寺家地区で開催され,数理情報工学科の古市先生が参加,気象予報士や防災士等の仲間と一緒にボードゲーム型のシリアスゲーム「久寺家1丁目2036」を制作,3月1日には地元住民の方向けにお披露目会を行いました.
シリアスゲームとは「世の中の課題解決を目的として制作されたゲームのこと」で,シリアスゲームジャムは「2日〜3日間でシリアスゲームを制作するイベント」で,2014年日本で最初に開催されたイベントです.2014年移行毎回世の中の解決すべき課題をテーマをし,これまでに英語教育が2回,アクセシビリティが3回,サイバーセキュリティが2回,サステイナブル社会が1回実施された後,第9回と第10回では防災,そして今回も第11回でも防災がテーマとして選定されました.特に,第11回はこれまで水害による被害が頻繁に発生してきた千葉県我孫子市の久寺家地区で開催され,水害を対象とした防災がテーマとなりました.
古市先生が編成したチームでは,水害時に発令される「警戒レベル3(高齢者等避難命令)」に着目し,自助では避難できない災害時要避難支援者を対象として共助避難ができる街の実現を目指し,「久寺家1丁目2036」を制作しました.本シリアスゲームの特徴は,平時において街にどのような人が住んでいるか次々訪問し,災害時要避難支援者を把握することと,体力を備えること.これにより,警戒レベル3発令時に体力のある人はそれらの方を共助避難することが可能となることが可能となります.
3月1日のお披露目会では,久寺家1丁目の住民の方と我孫子市の方にプレイしていただき,自らの街について考えていただく良い機会になりました.


<用語説明>
- シリアスゲーム:世の中の課題解決を目的として制作されたゲームのこと.ゲームの持つチカラを,世の中の課題解決に活かすために用いられるため,教育や訓練,医療・健康の各場面をはじめ,会社の研修等多くの分野への活用が期待されている.
- ゲームジャム:1日から3日程度の期間でゲームを制作するイベント,会場に集まった人が即席でチームを編成して開発する
- シリアスゲームジャム:2014年日本で最初に開催されたイベントで,日本デジタルゲーム学会・教育研究部会が主催または後援するイベント.毎回世の中の解決すべき課題をテーマをし,これまでに英語教育が2回,アクセシビリティが3回,サイバーセキュリティが2回,サステイナブル社会が1回実施された後,第9回と第10回では防災,続く第11回でも防災がテーマとして選定された.
- 日本デジタルゲーム学会:本部がフィンランドにある国際学会 Digital Research Association (DiGRA)の日本支部.年二回の研究大会の開催,年二回のジャーナル(査読付き論文誌)の発行等を行っている.複数の研究部会があり,そのうちの一つがゲーム教育研究部会(略称:教育SIG).
- ゲームの持つチカラ:今回参加した古市先生によると,ゲームは次の2つのチカラを備えており,それは教員が教室で授業を行う際に心がけていることとそれほど変わらないとのこと
- 人の知的好奇心をくすぐるチカラ
- 人を夢中にさせるチカラ
シリアスゲームにおいても,この2つのチカラをゲームデザインに織り込むことが重要であると説いている.更に,「健常者/障害者,年齢や性別等に関わらず一緒に楽しむことができるチカラ」も備えており,ユニバーサルデザインやアクセシビリティ等への配慮の高いシリアスゲームになるとのことである