日本大学生産工学部 数理情報工学科 新着情報
Mathematical Information Engineering News

2023年12月10日,大学院博士後期課程1年の関口君が,テキサスのサンアントニオで開催されている国際会議 Winter Simulation Conferenceで,入学してから約半年間の研究成果を発表しました.タイトルは "Information Diffusion Model of SNS and Visualization Method"で,SNS上で発信された情報がどのように拡散し,人々に影響を与えるかを,マルチエージェントシミュレーション方式で再現し,可視化した成果に関するものです.他の発表の中にはより説得力の高い政策等決めるためのマルチエージェントシミュレーション等に関するものが複数あり,今後研究を進める上で大変参考となる情報が得られた国際会議の発表でした.

大学院生の川田 剛資君(見坐地研究室)が2023年12月15日に開催された日本大学医工連携シンポジウムで「筋骨格数理モデルを用いた上部消化管内視鏡検査時の医師の身体的負担度解析」について発表しました。内容は内視鏡検査(胃カメラ,大腸カメラ)時の医者の身体的負担度を筋骨格数理モデルを用いて定量化しその負担を軽減する医師の姿勢や補助器具の開発に活かす研究です。今後の研究成果が大いに期待されます。

数理情報工学科では,暗号や鍵共有問題等セキュリティに関する研究が学生に人気ですが,サイバーセキュリティを対象としたシリアスゲームに関する研究も盛んです.特に,古市研究室では,2014年にサイバーセキュリティをテーマとしたシリアスゲームジャムに多数の学生が参加して以来,人々のサイバーセキュリティへの対処能力向上をテーマとしたシリアスゲームを多数開発し,多数の卒業/修了生がサイバーセキュリティを専業とする会社で活躍しています.また,近年はSNS上への偽情報の発信と拡散及び人々への影響に関する研究も行っています.

2023年12月2日(土),日本大学生産工学部校友会数理情報部会懇親会が桜門会館で開催されました。参加者は49名で,1977年の卒業生から2022年の卒業生まで,幅広い年代の方々に参加していただきました。2019年からスタートしたこの懇親会ですが,コロナになってからの3年間はオンライン(Zoom)での開催でした。久しぶりの対面での開催とのこともあり,幹事の人たちはとても張り切って準備をしてくれました。

令和3年懇親会

令和2年懇親会

令和元年懇親会

三宅修平数理情報部会長,中村喜宏学科主任の挨拶,㈱東京技術計算コンサルタント倉川清志社長の乾杯のご発声で懇親会がスタートしました。毎年好評のチーム対抗のゲームでは,「借り物競争」をしました。年代ごとにシャッフルされたチームで競った今回のゲームは,年代を超えた卒業生同士の交流が一番に深まったシーンでした。最後は,細川利典教授からの感謝のお言葉と一本締めで締めくくりました。卒業生・教職員,在学生の皆様,そしてこの会を準備してくださった幹事の皆様に心より御礼申しあげます。

生産工学部には多くのサークルがありますが,最も人数が多いのは「eスポーツ研究会」です.2023年度は約180人のメンバが所属し,様々な種別に分かれて練習をしています.主な練習場は数理情報工学科のeスポーツスタジオ,大学の中でオンラインゲームをプレイできる場は,このスタジオ内だけです.

学生eスポーツ連盟主催のイーカレ APEX LEGENDS 2023 SUMMER CUPで,数理情報の1年生がメンバのTeam Dexterityが優勝しました.この写真は,日本大学新聞の取材中の様子です.

数理情報工学科にはゲーム開発に興味のある学生が毎年たくさん入学します.入学後はプログラミングの基礎等やゲーム開発には欠かせない数学,物理,そして人工知能,コンピュータグラフィックス,アニメーション等を学び,3年生ではチームでゲーム開発を行って世界に向けてストアでリリースして実績を積みます.次に,一部の学生はその腕を試すために世界各地で行われるゲーム制作を行う国際大会等にも参加します.今年はコロナ禍が明け久しぶりに対面型の国際大会「全州大学グローバルゲームジャム」が韓国で行われ,4年生の学生3名が参加してきました.今回日本大学から参加したのは生産工学部数理情報工学科 古市研究室の3名に加え,理工学部応用情報工学科 松野研究室の3名が参加した他,日本からは東京大学文学部 吉田研究室の4名も参加し,担当の古市先生によると国際大会に日本からの参加者が10名を超えるのは今回がゲームジャム史上初であろう,とのことです.

夏休み中の大学は,講義等がなくて落ちついて研究ができる絶好の期間です.この期間,教員はもちろんのこと,大学生と大学院生の多数は全国各地で行われる学会で研究成果を発表します. 古市教授が副会長を務める(一般社団法人)日本デジタルゲーム学会では2023年9月2日に成城大学で夏季研究大会を開催し,日本大学からは文理学部,理工学部,経済学部の学生らが研究成果を発表しました. 当日のプログラムはこちらから予稿集はこちらからダウンロードできます.  2024年の年次大会(2月末または3月初旬)では,数理情報工学科からはメディアデザインコースの学生を中心として多数の研究成果の発表が期待されます.

数理情報工学科では,現在教員公募を行っていません.

数理情報工学科には,海外の提携校からの交換留学生が半年または1年間滞在します.コロナ禍が明けて初めての台湾・中國科技大學からの交換留学生高郁晴(カオ・ユーチンさん)が1年間の留学期間を終え,所属していた古市研究室の学生達から送別会を行ってもらいました.カオさんは留学中4年生の岡田万実さんとチームを組んで男性美容を対象とした事業戦略について研究し,「男性美容コンサルティングチャットボット“智慧”の試作」というタイトルで日本デジタルゲーム学会で発表しました.帰国後も,この事業については台湾から協力していただけることになってます.1年間の日本留学の成果を,研究室の学生達との数多くの想い出と一緒に持って帰国してください.


数理情報工学科の教員や学生が行っている研究は,応用面からは多様ですが,基盤技術の多くは共通しており,一言でくくると「数理情報工学」ですが,その中で最も多いのは,データサイエンスとモデリング&シミュレーションです.この分野の研究者は学会や研究会などで定期的に集まって研究成果の発表会を行いますが,数理情報工学科在籍中または出身の先生方が多数を占める研究会が「データ数理学研究会」です.第3回目となる「データ数理学研究会」が 2023年7月22日(土)に都内で開催され,数理情報工学科の教員をはじめ,理工学部・精密機械工学科,広島市立大学,東京情報大学,阿南高専,東京農業大学等に加えて,データサイエンスに関わる企業の皆さん等が集まりました.

当日のテーマは,広島市立大学の今井哲朗先生による「感謝送付ツールtBCによる感謝ネットワークの分析」.tBCは,数理情報工学科の大学院博士後期課程の”現役”学生倉川清志氏が経営する(株)東京技術計算コンサルタントが社内で運用するシステムで,人事評価のうち情意評価を定量的に行うことが可能なことから,実際にボーナス査定で用いられているシステムです.今井先生は本システムを約2年間運用した結果を分析し,ネットワーク理論とAIを応用した予測システム等により解析した結果について発表しました.1件の発表に対して質疑応答を含めて3時間の研究発表会となり,学会が主催する研究会と比べると更に内容の濃い研究会でした. 

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数理情報工学科では常時受験生の皆様からの問い合わせ及び見学等に対応しております.また,TV・新聞等の取材にも対応させていただきますので,連絡先までお問い合わせください.
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