日本大学生産工学部 数理情報工学科 新着情報
Mathematical Information Engineering News

室蘭工業大学で開催された国際会議JSST2018において,学部4年生の花岡佑哉さん(伊東研究室所属)の論文 "Three-Dimensional Shape Modelling of Metal Foam with Rounded Cells by Implicit Surfaces"が採択され,9/19に口頭発表してきました.JSST2018は,日本シミュレーション学会主催の国際会議です.シミュレーションをする際には,対象となる物体などのモデリングをできるだけ正確にする必要がありますが,花岡さんは近年注目されている「発泡金属」のモデリング手法を提案しました.この発表は高く評価され,特集号へのフルペーパー投稿の推薦をいただいており,現在論文投稿に向けて準備しています.

2018年8月1日から3日まで, Postech大学(韓国浦項市)で開催された国際アプライド・ゲームジャム 2018(別名「第6回韓国シリアスゲームジャム2018」)に数理情報工学科の3年生4名が日本代表として参加し,3年生の塩谷彩佳さんと内田皓暉君はそれぞれ別チームとして優秀賞を2件受賞されました.おめでとうございます.

国際会議24th IEEE International Symposium on On-Line Testing and Robust System Designが2018年7月2~4日にSpain, Costa Brava, Hotel Cap Roigで開催され,数理情報工学専攻の大学院博士前期課程2年の越智小百合さん(細川研究室所属)の論文 " A Capture Safe Static Test Compaction Method Based on Don't Cares“が採択され,発表しました.

2018年6月8日から10日まで中国・長春市の吉林動画学院行われた国際大学生ゲームジャムで,古市研究室所属の3年生の留学生王さんが,河北美術学院及び吉林動画学院の学生と組んだチームNew Beeのメンバとして優秀参加者賞を受賞しました.おめでとうございます.48時間で制作したゲームは PathFinder. シルクロードを旅するAnnaが,旅の日記をたよりにシルクロードの各国を旅して財宝を収集する3Dアドベンチャゲームです.

2018年6月8日から10日に中国・長春市の吉林動画学院(Jilin Animation Institute)で行われている国際大学生ゲームジャムに,古市研究室に所属している3年生の留学生2名が参加し,4カ国から集まった総勢73名の学生が48時間でゲームを制作中です.スタッフとして参加中の古市教授が,現地よりレポートします.

国際大学生ゲームジャムの会場入り口前

中国長春の吉林動画学院 (Jilin Animation Institute School of Game)で2022年11月11日から24日まで行われていた国際大学生ゲームジャム(ICSG,中国ゲームジャムとも呼ぶ)2022が2022年11月25日(金)に閉幕,数理情報工学科から日本大学代表の一人として参加していた3年生の清家光生(せいけ こうき)君が,日本大学大学院理工学研究科の安藤玲央(あんどう れお)君,近畿大学の三宅拳士朗(みやけ けんしろう)君,London College of CommunicationのRuimeng Gu君, タイのBansomdejchaopraya Rajabhat UniversityのKiattisak Aueapornprapan君及びPratchay Butamkha君とチームPuppy Catを組んで開発したシリアスゲームが,銀賞を受賞しました! 

 

また,3年生の岡田万実(おかだまみ)さんと高郁晴(KAO YU CHING)さんが東京工科大学の赤松ほのかさんと吉林動画学院の金城浩君と彭欣雅君,大連理工大学の肖逸君とチームPower Holicを組んだチームは,優秀チーム賞を受賞しました.その他,数理情報工学科からは立原慧大君がチーム薇草のプログラマとして参加し,善戦しました.詳細が判明次第,こちらで結果等をご報告します.


チーム Puppy Catのロゴ

チーム Power Holicのロゴ

本大会に日本大学からは数理情報工学科の3年生が4名(1名は台湾中国科技大からの交換留学生,いずれも古市研究室の所属)が参加し,日本大学大学院理工学研究科から1名,近畿大学から1名,東京工科大学からは7名が参加し,各国(中国,韓国,ロシア,英国,タイ,シンガポール)から集まった150名を超える大学生が24のチームを組んでゲームの制作力を競う大会が行われました.

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システム及びLSI(大規模集積回路)の設計自動化,テスト,組込みシステムに関する欧州最大の国際会議The 21th Design, Automation & Test in Europe(DATE2018, IEEEの主催で2018年3月19~23日にドイツ・ドレスデンで開催)における付属のワークショップ5th Workshop on Design Automation for Understanding Hardware Designs (DUHDe)で,大学院博士前期課程2年の武田俊さん(細川研究室所属)の論文"A Test Register Assignment Method to Reduce the Number of Test Patterns Using Controller Augmentation "が採択され,発表しました.

 

国際会議The 18th IEEE Workshop on RTL and High Level Testing (WRTLT2017)が2017年11月30~12月1日にTaiwan・Taipei・Palais de Chine Hotelで開催され,数理情報工学専攻の大学院博士前期課程2年の二関森人さん(細川研究室所属)の論文 " A Sequentially Untestable Fault Identification Method Based on State Cube Justification“と,大学院博士前期課程1年の越智小百合さん(細川研究室所属)の論文" A Low Power Oriented Static Test Compaction Method Based on Don’t Care Bits"が採択され,発表しました.

2017年12月28日(木),中国石家荘にある河北美術学院(Hebei Institute of Fine Arts)の動画学院(School of Animation)に古市先生が招かれ,”シリアスゲームの現在と今後”というタイトルで特別講義を行った.河北美術学院は芸術系の単科大学で,学生数は約12,000人,キャンパス内の建物は中国各地及び欧米の建築様式に基いて設計されて建てられれいるため,さながらテーマパークの中にキャンパスがあるように見え,その点が脚光を浴びて各メディアで報じられる事がある. 中国は現在売上高で世界最大のゲーム会社であるテンセント(Tencent, 騰訊)を抱える他,アニメ,ゲームそしてSNS,各種インターネットサービスをはじめとするクリエイティブテクノロジの分野が急成長しているが,その原動力の一つとなっているのが,このような中国では珍しい私立の芸術大学である.10月に古市先生が国際シリアスゲームジャムに参加するため訪問した吉林動画学院も同様の私立の芸術大学で,おそらく両校は中国におけるこの産業分野で今後重要な役目を担っていくだろうと思われる.

講義開始前

国際会議The 17th IEEE Workshop on RTL and High Level Testing (WRTLT2016)が2016年11月24~25日に日本・広島・安芸グランドホテルで開催され,数理情報工学専攻の大学院博士前期課程1年の佐藤護さん(細川研究室所属)の論文 "A Binding Method to Generate Easily Testable Functional Time Expansion Models“と,大学院博士前期課程1年の武田俊さん(細川研究室所属)の論文" A Design for Testability Method at RTL for Concurrent Operational Unit Testing "が採択され,発表しました.

佐藤さんの発表内容は,デジタル情報機器に搭載されているシステムLSI(大規模集積回路)の動作記述(C言語など)からテスト容易なレジスタ転送レベル回路(Verilog-HDLなど)を合成するアルゴリズムに関するものです.システムLSIは製造後にその品質を保証するためにテストを行う必要があります.ハードウェアの各要素は外部入力や外部出力に近いほうが,その際に使用する0と1の値で構成されるテストパターンの系列を容易に生成することができます.合成時にハードウェアの演算器の入力は外部入力から近い経路を、演算器の出力は外部出力に近い経路を生成するアルゴリズムを提案しました.実験では,このテスト容易化動作合成アルゴリズムを適用して生成された回路に存在する演算器の入出力はすべて外部入力と外部出力へレジスタ1個のみ介して到達できる経路を生成できたことを示しました.

2017年2月27日にサンフランシスコでゲームアクセシビリティカンファレンスが開催されました.この会議はIGDA(国際ゲーム開発者協会)のGame Accessibility SIG主催により初めて開催される会議ですが,その中で昨年12月に数理情報工学科の古市先生が実行委員長を務めた第5回シリアスゲームジャム(SGJ5)の活動が紹介されたとの情報が現地より入りました. SGJ5は日本デジタルゲーム学会教育SIGの主催により実施したゲームジャムです.数理情報工学科からは3年生の学生を中心に13人が参加したイベントで,マスコットキャラクタのペティルは,メディアデザインコース2年生の木村直子さんがデザインしたものです.このように,数理情報工学科の学生が活躍したイベントの様子は海外で開催されるゲーム開発者のための会議でも紹介される等,学生の皆さんの活躍の場は世界のようです.

(c)小野憲史 (NPO法人 IGDA 日本)

2017年8月16日~18日に韓国で開催された国際ゲームジャムGAGJ17(Global Applied Game Jam)にメディアデザインコース4年生の高橋昂大君が参加し,オランダ,中国,韓国の学生とチーム Hot Chilliを組み,プログラマとして活躍しました.Applied Gameとはシリアスゲームのオランダにおける呼び名で,韓国ではシリアスゲーム,アプライドゲーム,あるいは機能性ゲーム等の名前で呼ばれています.GAGJ17にはオランダ人のユトレヒト芸術大学の学生が8名,中国の吉林動画学院の学生が6名,日本からは日本大学の学生が1名参加した他,韓国からはPOSTEC,ソウル国立大,SUNY等の各大学から30名が参加し,3日間で8つのシリアスゲームを開発しました.

今年のテーマは「高齢者福祉・介護へのロボットの利用」.ソウル国立大学看護学部の金先生が,日本における少子高齢化問題と高齢者介護へのロボットの利用を紹介し,来るべき全世界的な少子高齢化問題を救うための,ロボット技術とゲーム技術を融合させたシリアスゲームを開発せよ,と基調講演の中でお話しになり,それから3日間で8つのシリアスゲームが開発されました. チームの中には早速街で基板やモータ等を仕入れ,装着型の歩行センサやロボット等を自作したりするチームもありました.来年も同じ時期に実施されますので,興味のある学生は高橋昂大君等に問合せて下さい.

国際会議The 7th Thai Society of Mechanical Engineers International Conference on Mechanical Engineering (TSME ICOME2016, Thai Society of Mechanical Engineersの主催で2016年12月13-16日にタイ チェンマイ・ Duangtawan Hotelで開催)で見坐地研究室から発表した論文“Using a Musculoskeletal Mathematical Model to Analyze Fatigue of the Muscles in the Lower Limbs during Different Motions”(Kaito Watanabe, Yuya Onodera, Masaki Izawa, Ayumi Takahashi and Kazuhito Misaji)がBest Paper Awardに選ばれ表彰されました.見坐地研究室から初めて国際会議の賞をいただきました.

発表した渡辺君と見坐地先生

2016年8月24日(水)~27日(金)に韓国の浦項工科大学(POSTECH)で開催された国際シリアスゲームジャム(Global Applied Game Jam) 2016に大学院生の粟飯原さんが日本の学生としては一人で参加し,オランダ人と韓国人と5人のチーム「Chicken Potion」を組んで3日間でシリアスゲームOlymPCを開発,見事準優秀賞(Excellence Award)を受賞しました.

2016年4月30日に台湾桃園市で開催された国際会議(主催:桃園市政府,桃園市議会,台湾全民運動協会,台湾マラソン管理協会,中国科技大)2016 The International Coference & Forum of Marathon Sports Eventで,見坐地研究室の大学院2年生小野寺勇哉君が, 基調講演として「Study on Musculoskeletal analysis during the running motion」というタイトルで研究成果を発表しました.この発表はランニング動作における足の筋肉の疲労度を定量化すると同時に,関節回りの瞬発力を定量化したものを論文としてまとめたもので,非常にオリジナリティが高く,参加者からの質疑が活発でした.本研究は,今後台湾マラソン管理協会及び中国科技大との共同研究に発展する予定です.

2016年4月2日〜6日に米国カリフォルニア州パサデナ市で国際会議SpringSIM2016(主催はSociety for International Modeling and SImulation)が開催され,社会人ドクターの学生として在学中の大学院学生小林君が,"TRISim: a System to Exploit and Assess Triage Operation for Hospital Managers"というタイトルで,この1年間の研究成果を発表しました.本研究は,大規模災害が発生した際に実施する病院内トリアージに関して,最適なトリアージ方法,病院内施設数,医療従事者数等を求めることを目的としたシミュレーションシステムに関するもので,将来病院経営者が利用することを目的としたものです.専門家の方からはとても良い質問をしていただき,最終的には"...that's so cool! (カッコいいネ)" とコメントをいただいたのが印象的でした.

本国際会議には世界中からモデリング&シミュレーションに関する研究者が集まり,この写真はイタリア(古市先生の旧知の友人)とブラジルからの参加者と一緒に撮ったものです

本研究で試作したTRISimの病院モデル,公刊論文を元に日本の一般的な病院を再現しました

国際会議The 24th IEEE Asian Test Symposium(ATS2015)及びThe 16th IEEE Workshop on RTL and High Level Testing (WRTLT2015)が2015年11月22~26日にインド・ムンバイ・INDIAN INSTITUTE OF TECHNOLOGY BOMBAYで開催され,数理情報工学専攻の大学院博士前期課程2年の増田哲也さん(細川研究室所属)の論文 "A Test Generation Method for Data Paths Using Easily Testable Functional Time Expansion Models and Controller Augmentation”(ATS2015発表),大学院博士前期課程2年の坊屋鋪知拓さん(細川研究室所属)の論文" A Sequence Generation Method to detect Hardware Trojan Circuits "(WRTLT2015発表),大学院博士前期課程2年の高野秀之さん(細川研究室所属)の論文"A Fault Diagnosis Method for a Single Universal Logical Fault Model Using Multi Cycle Capture Test Sets "(WRTLT2015発表)が採択され,発表しました.

国際会議The 16th IEEE Workshop on RTL and High Level Testing (WRTLT2015)が2015年11月25~26日にインド・ムンバイ・INDIAN INSTITUTE OF TECHNOLOGY BOMBAYで開催され,前年度のThe 15th IEEE Workshop on RTL and High Level Testing (WRTLT2014, IEEEの主催で2014年11月19・20日に中国・杭州・Hangzhou Jinxi Hotelで開催)で細川研究室から発表した論文"A Scheduling Method for Hierarchical Testability Using Results of Test Environment Generation"(Jun Nishimaki, Toshinori Hosokawa, and Hideo Fujiwara)がBest Paper Awardに選ばれ表彰されました.細川研究室から初めて国際会議の賞をいただきました.

7月20日から25日に米国・ネバダ州・リノで開催中の国際会議ICCES 2015に数理情報工学科から3名の先生方が学生の皆さんとの共同研究の成果を発表するため参加されています.21日には角田先生が"Complicated Fluid Flow Simulations by Particle Methods Using Hyperbolic-type Kernel Functions"というタイトルで粒子法による流体シミュレーション法とその成果について発表されました.会場からは実行環境や性能に関する質問が出た他,他の発表者に対する質疑応答の中では格子法(メッシュを用いる方法)と粒子法(メッシュを用いない方法)の双方がこのセッションでは成果が発表されていて大変興味深いとコメントされた先生がいました.

22日には古市先生と伊東先生がそれぞれ"Efficient Load-balancing Scheme for Multi-agent Simulation System"(マルチエージェントシミュレーションの並列実行に適した動的負荷分散方式とその評価結果),"Investigation of Shape Functions for Meshless Time-Domain Method in Electromagnetic Wave Propagation Simulation"(電磁波伝播解析へのメッシュレスタイムドメイン法の適用と評価結果)に関して発表されました.

23日のプレナリーセッションでは授賞式が行われ,角田先生はこれまでの粒子法に関する研究が評価され,ICCES Distinguished Fellowsの賞を受賞されました.

システム,LSI(大規模集積回路)の設計自動化,テスト,組込みシステムに関する欧州最大の国際会議The 18th Design, Automation & Test in Europe(DATE2015, IEEEの主催で2015年3月9~13日にフランス・グルノーブルで開催)における付属のワークショップDesigning with Uncertaintyで,数理情報工学専攻の大学院博士後期課程3年の山崎紘史さん(細川研究室所属)の論文 "A Multi Cycle Capture Test Generation Method for Low Capture Power Dissipation "が採択され,発表しました.さらに2nd Workshop on Design Automation for Understanding Hardware Designs (DUHDe)で,大学院博士前期課程2年の西間木淳さん(細川研究室所属)の論文"A Binding Method for Hierarchical Testability Using Results of Test Environment Generation "が採択され,発表しました.

国際会議The 15th IEEE Workshop on RTL and High Level Testing (WRTLT2014, IEEEの主催で2014年11月19・20日に中国・杭州・Hangzhou Jinxi Hotelで開催)で,数理情報工学専攻の大学院博士前期課程2年の平井淳士さん(細川研究室所属)の論文 "A Simulation Based Low Capture Power Test Generation Method Using Capture Safe Test Vectors "と大学院博士前期課程2年の西間木淳さん(細川研究室所属)の論文"A Scheduling Method for Hierarchical Testability Using Results of Test Environment Generation"が採択され,発表しました.

平井さんの発表内容は,デジタル情報機器に搭載されているシステムLSI(大規模集積回路)の低消費電力テストに関するもので,低消費電力なテストパターン集合からデータマイニングしたテストパターンと故障を検出する決定論的なテストパターンを融合し,低消費電力な状態で故障を検出するテストパターンを合成するアルゴリズムに関するものです.高消費電力な状態でシステムLSIをテストすると,不良品を良品と判定する誤テストを引き起こすことになります.提案したアルゴリズムを用いると従来手法と比較し,最大300倍高速に低消費電力な状態で故障を検出するテストパターンを生成することができました.

西間木さんの発表内容は,システムLSIの上流設計工程で,テストパターンの生成が容易になるようにテスト容易化を考慮した動作合成アルゴリズムに関するものです.動作合成とは,C言語など を用いてハードウェアの動作を記述したものからレジスタ転送レベル回路を生成するソフトウェアです.西間木さんは昨年度も国際会議で発表しており,その時に動作合成の中のバインディングという動作記述の変数や演算をレジスタや演算器に割当てる処理についてテスト容易化を考慮して行うアルゴリズムを提案しました.今年度は,そのバインディングの効率を高めるためのスケジューリングという演算を実行する時刻を決定する処理についてテスト容易化を考慮したアルゴリズムを提案しました.テスト容易化を考慮した回路を合成することに より,テスト品質の評価尺度である故障検出率が大幅に向上したことを示しました.

国際会議The 14th IEEE Workshop on RTL and High Level Testing (WRTLT2013,IEEEの主催で2013年11月21・22日に台湾・宜蘭・Evergreen Hotelで開催)で,数理情報工学専攻の大学院博士前期課程2年の 兒玉雄佑さん(細川研究室所属の論文 "A Controller Augmentation Method to Generate Easily Testable Functional k-Time Expansion Models for Data Path Circuits"と大学院博士前期課程1年の西間木淳さん(細川研究室所属)の論文"Functional Unit and Register Binding Methods for Hierarchical Testability"が採択され,発表しました.]

兒玉さんの発表内容は,デジタル情報機器に搭載されているシステムLSI(大規模集積回路)のテストパターンを生成するための回路モデル生成アルゴリズムに関するものです.システムLSIは製造後にその品質を保証するためにテストを行う必要があります.その際に使用する0と1の値で構成さ れるテストパターンを効率的に生成するために提案した回路モデルが非常に有効であることを示しました.

西間木さんの発表内容はシステムLSIの上 流設計工程で,テストパターンの生成が容易になるようにテスト容易化を考慮した動作合成アルゴリズムに関するものです.動作合成とは,C言語など を用いてハードウェアの動作を記述したものからレジスタ転送レベル回路を生成するソフトウェアです.テスト容易化を考慮した回路を合成することに より,テスト品質の評価尺度である故障検出率が大幅に向上したことを示しました.

米国ワシントンDCのホワイトハウスの隣接会場(JW Mariotto)で2013年12月8日から11日に開催された国際会議 Winter Simulation Conference 2013で,大学院の学生倉本君が"FUSE: A MULTI-AGENT SIMULATION ENVIRONMENT"というタイトルでポスター発表を行いました.当国際会議は主として社会現象等を対象としたシミュレーション技術に関する世界最大の会議で,約39カ国から約800人の参加者が集まり,約350件の発表が3日間に渡って行われました.倉本君は人間の組織行動をコンピュータ上で再現するためのソフトウェア環境FUSEを構築し,これに関する実現方式と応用例を発表しました.