日本大学生産工学部 数理情報工学科 新着情報
Mathematical Information Engineering News

数理情報工学科にはゲーム開発に興味のある学生が毎年たくさん入学します.入学後はプログラミングの基礎等やゲーム開発には欠かせない数学,物理,そして人工知能,コンピュータグラフィックス,アニメーション等を学び,3年生ではチームでゲーム開発を行って世界に向けてストアでリリースして実績を積みます.次に,一部の学生はその腕を試すために世界各地で行われるゲーム制作を行う国際大会等にも参加します.今年はコロナ禍が明け久しぶりに対面型の国際大会「全州大学グローバルゲームジャム」が韓国で行われ,4年生の学生3名が参加してきました.今回日本大学から参加したのは生産工学部数理情報工学科 古市研究室の3名に加え,理工学部応用情報工学科 松野研究室の3名が参加した他,日本からは東京大学文学部 吉田研究室の4名も参加し,担当の古市先生によると国際大会に日本からの参加者が10名を超えるのは今回がゲームジャム史上初であろう,とのことです.

現地メディアによる報道(ブラウザ上で日本語に翻訳してお読みください)

ゲームジャムとは,会場に集まった学生やゲーム開発のプロが即席でチームを組み, 2泊3日でゲームを制作するイベントです.初日には主催者からテーマが発表され,続いて各メンバは自分のスキルを相互に紹介して5人でチームを編成します.最も効果的なチーム編成は1チームに1人のゲームデザイナ,2人のゲームプログラマ,2人のゲームアーチスト,加えてその中の誰かがゲーム・ミュージックを担当できると盤石なチームとなります.しかし,世の中はそのように甘くはなく,チーム編成には大変多くの時間を要したり,せっかく編成したチームが分かれることになったり,ゲームジャムの物語はそこからはじまります.


数理情報工学科からはこの3人が参加しました

今回のゲームジャムのテーマは,"PEACE" (平和)と発表されました. このテーマが発表された後,各チームではテーマに関するリサーチが始まります.世界平和のことを考えたり,分断国家である韓国の平和を考えたチームもあったことでしょう,平和の象徴である鳩をイメージしたチームもあったようです.そんな中,もっと身近な自分の周辺の平和を考えたチームもあったようです.

本ゲームジャムで制作のために割り当てられた時間は48時間,初日の13:00から開会式を開始して翌々日の13:00からの審査まで,2泊3日で行われました.参加者は全員会場から歩いて5分のオンキャンパスにある18階建ての学生寮に宿泊.しかし,シャワーを浴びて数時間の仮眠を取る時以外は寮に戻らなかった参加者がほとんどでした.引率の教員も,毎晩寮に戻ったのは門限の23:59でした.


学生寮外観

学生寮18階からの窓外風景

生産工学部からの参加者3名は3つの異なるチームに別れ,立原君と康さんはプログラマ,岡田さんはゲームデザイナとして活躍しました.三人とも日本語と英語と韓国語をPCを駆使して相互に翻訳してコミュニケーションを取ってましたが, 2日目に韓国人参加者の何人かは日本語でコミュニケーションしているのを見て,ビックリしました.良くよく聞くと,高校の時に第二外国語で日本語を選択した学生が多いらしく,少しなれるとペラペラ喋ることができるようになったようです.我々日本人は,ケンチャナヨとアラッソぐらいしか話すことができませんでしたが,次回はもっと英語で全員がペラペラコミュニケーションとれるようになると良いな,と感じました.


生産工学部の3名は,最新のグラフィックボードを搭載したノートPCを持参して参戦しました

岡田万実(オカダ マミ)さん

康 善伊(カン ソニ)さん

立原慧大(タチハラ ケイト)君

ゲームエンジンUNITYを用いたゲーム開発に適したノートPCを数理情報工学科の参加者に提供していただいたMSI社および販社の皆さん,今回のご協力に感謝いたします.ゲーム開発に最適な機種でした.

48時間の間にゲームジャムでは様々なドラマがありました.誕生日を迎えた学生へはサプライズによるバースデーパーティ,ロッテリー型のゲームを用いたいわゆるビンゴバーティ,賞品の種類と数が多くてとてもビックリしました.また,今年定年を迎える教員にまでサプライズで退職パーティをしてくれたのにはビックリしました.その他チーム編成時のトラブル等もありましたが,その他,おそらく参加者の全員120通りのドラマがあったことでしょう.


入賞したことよりもっと大きな成果は,友達のネットワークが世界に広がったことでした

日本大学からはこの6人が参加しました(向かって左側3人が理工学部,右側3人が生産工学部)

立原君の参加したチームは入賞しました!

参加者全員の集合写真