歴史番組のため日本大学理工学部精密機械工学科の粟飯原萌先生と日本大学生産工学部数理情報工学科の古市昌一先生及び 川上智先生(客員研究員)とで本年1月からFAiBS(Furuichi Aibara Battle Simulator)の上に新たに指揮統制(Command and Control)モデルを構築し,FAiBS C2を開発してきましたが,2023年3月14日(火)にFAiBS C2を用いて番組収録が古市研究室で行われました.番組名及び放送日等の詳細は決定後にこちらでお知らせします.
古市研究室では人間の意思決定と行動をコンピュータ上で再現するためのメカニズムとして人工知能の応用を研究しており,応用分野の一つとしてTV番組の制作に協力して歴史上起こった様々な戦いをコンピュータ上で再現しています.これまでに再現した戦いは関ヶ原の戦い,三方ヶ原の戦い,本能寺の変,中国大返し,美濃大返し,長篠の戦い,黒船来航等ですが,今回番組でテーマとして取り上げるのは戦国時代のある武将の指揮統制能力の高さの,シミュレーションによる再現による可視化です.指揮統制の能力自体は人間の能力のため直接可視化することはできませんが,コンピュータ上に再現した仮想戦闘環境上で戦闘状況の変化を見せることによって,指揮統制能力の違いの可視化にチャレンジしました.
モデル化にあたっては,生産工学部内の歴史ファンの皆さんから指揮統制能力の高かった武将に関する図書や情報をたくさん提供していただいた他,歴史家の先生との2回の討議と番組ディレクタの方からのアドバイスをベースに,FAiBS CSを粟飯原先生が約1ヶ月半の開発期間で(株)構造計画研究所のartisoc Cloud(マルチエージェントシミュレーションのための開発環境)上に開発しました.
2023年3月11日,生産工学部では起業支援プログラムの最終報告会・学内資金調達コンペティションが行われ,発表者3人のうち2名が数理情報工学科の学生でした.
数理情報工学科1年の高橋練君の事業提案は「Black Juke Box」,作曲家や演奏者等音楽家の中には自らの楽曲発表の場がないという社会問題があり,一方そのような楽曲を求めているリスナーも多数存在するため,その橋渡しをする音楽プラットフォームの事業化を目指したものです.この事業は優秀賞を受賞し,獲得した50万円を原資としてこれから本格的な事業化を始めるそうです.おめでとうございます!
数理情報工学科3年の岡田万実さんの提案する事業は「男性美容コンサルティング」で,潜在的な需要が急増している男性用化粧品にもかかわらず,男性が入りやすい化粧品店は存在せず,そのような需要をオンライン上のチャットボットと,美容・栄養・薬剤・看護師等の資格を持ったプロによるコンサルティングサービスを提供するもので,既に3月には日本デジタルゲーム学会で提案システムを発表する等,具体的な事業化が大学における研究の一環として進めているものです.本事業は「激励賞」を受賞し,今後も研究と並行して本格的な事業化をすすめる予定とのことです.
2023年3月9日(木)に帝国ホテルで公益財団法人 科学技術融合振興財団(FOST)の2022年度FOST賞の授賞式が行われ,大学院博士後期課程3年の進士多佳子さんがFOST新人賞を受賞しました.進士さんは,同財団から助成金を得て家族間協調によるライフヒストリ記録システムの開発を行い,この成果で3月25日に博士(工学)の学位を授与されますが,この研究成果が財団によっても評価されたものです.今後は,本システムの実用化に向けての開発を続けていくとのことです.今後の研究開発及び事業化に興味のある方は,古市研究室まで問い合わせてください.
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2023年2月24日〜25日に開催された日本デジタルゲーム学会年次大会のインタラクティブセッションで3年生の佐々木唯衣さんが「白内障手術体験シミュレータ“シロ”の開発」というタイトルで発表し,学生奨励賞を受賞しました!本賞は本年次大会で学生が発表した20件の中から優秀な論文2件が選ばれたものです.受賞は筆頭著者の佐々木唯衣さんですが,共著者の渡邉雅子さん,喜内瞭君,髙橋龍世君らが全員表彰されたものです.おめでとうございます! なお,喜内君と髙橋君は1年生の学生で,古市研究室の見習い生として本研究を3年生の学生と一緒に行ってきました.
なお,古市研究室からは本発表を含めて学生が6件,教員が1件発表しました. 発表した論文一覧はResearchmapでご覧いただけます.
①白内障手術体験シミュレータ“シロ”の開発, 佐々木唯衣, 渡邉雅子, 喜内瞭, 髙橋龍世, 粟飯原萌, 古市昌一 ②男性美容コンサルティングチャットボット“智慧”の試作,岡田万実, 高郁晴, 古市昌一 ③忘却曲線に基づくCBTテスト対策支援システムの試作,康善伊, 中村夏帆, 古市昌一 ④即答力の向上等を目的とした就職面接練習用シリアスゲームの試作,古郡映莉奈, 土田羽乃, 古市昌一 ⑤新入生の大学生活に対する満足度向上を目的とした シリアスゲームの試作および1次評価, 清家光生, 木原優斗, 二神昌洋, 桒本陽希, 古市昌一 ⑥運動不足解消を目的としたVR空間上で体動を利用しキャラクターを動かす シリアスゲーム “LET’S UNDO”の試作,立原慧大, 服部紀葵, 松永悠生奈, 大平純蓮, 古市昌一,日本デジタルゲーム学会第13回年次大会 2023年2月25日 ⑦ゲーム教育SIG 活動報告 -勉強会8回を振返りゲームの未来を考える,岸本 好弘, 小野 憲史, 後藤 誠, 河野 義広, 財津 康輔, 川村 景吾, 粟飯原 萌, 古市 昌一,日本デジタルゲーム学会第13回年次大会 2023年2月24日
大学院博士後期課程の倉川清志君が2023年2月19日(日)に日本橋公会堂で開催された「全国志ビジネスプレゼンテーション大会」に出場し,現在研究で実施している内容等を中核とする新しいビジネスについて発表し,優勝・環境大臣賞を受賞しました.倉川清志氏は現在博士後期課程の3年生で,2023年9月の修了を目指している学生ですが,同時に(株)東京技術計算コンサルタントの代表取締役でもあります.日本大学大学院生産工学研究科の数理情報工学専攻には,在職のまま研究室で研究をすすめる社会人学生が多数在籍し,自ら会社で行っているビジネスを,学術界においても評価を高めるよう,教員や学生とともに研究を進めています.
日本大学の教員がどのような研究を行っているかを広く知ってもらうため,「日本大学Web研究発表会」を行うこととなりました.本発表会では日本大学の全学部から52名の教員が選ばれ,生産工学部からは数理情報工学科の古市教授と大前専任講師が発表しました.その他に,日本大学全体には情報工学または情報科学を学ぶことができる学部が4つあり,この分野では数理情報工学科の古市教授と文理学部の大澤正彦助教が選ばれて発表しました.以下の動画2件はこれらの発表です.
起業支援プログラムは, 生産工学部では令和4年度に”在学中に本気で起業を目指す学生”を支援するプログラムとしてスタートしました.このプログラムは,日本大学生産工学部から学生起業家を輩出することを目指すもので,起業したい学生を本気で支援するものです. 詳しくは、リンク先のパンフレットをご覧ください.本プログラムには多数の応募があり,数理情報工学科3年生の岡田万実さんもその一人として選ばれ,2022年10月29日(土)には中間報告会が行われました.そして,2023年3月11日(土)14:30から37号館の101教室で資金調達コンペを兼ねた最終発表会が行われます.最終発表会には岡田さんを含めて3件のエントリがあり,起業支援プログラムから生まれる初の起業家を目指して,当日はビジネスプランとこの1年間の活動成果で競います.
学生起業家プログラム・資金調達コンペのお知らせ 日時:2023年3月11日(土)14:30から 場所:日本大学生産工学部 37号館101教室・オンラインでの中継も行われる予定です
現在岡田万実さんは提案している事業計画を実現するためにスマートフォン用のアプリを高郁晴さん(台湾中国科技大からの交換留学生)と共同で開発しており,その成果は2月24日に開催される日本デジタルゲーム学会の年次大会でインタラクティブセッションでの発表を予定しています.起業と事業化を目指して研究を頑張る,数理情報工学科ではこのような学生がたくさんいます.受験生の皆さんも,学んで資格を取得して就職することだけが大学に入学する目的と考えず,色々なことにチャレンジできる数理情報工学科を目指してみてはいかがでしょうか?
3年生を対象とした選択科目「数理情報工学特別講義」は,毎週卒業生の方がオムニバス形式で自分の経験等に基づき現在所属する企業やその業界の紹介,後輩たちへのアドバイスを行う講義です.2023年1月20日(金)は2019年度の卒業生で現在マーケティングの会社に勤める方から「キャリアの拓き方」というタイトルで講義していただきました.この先輩は3年生の時に香港の企業で2週間の生産実習を行う等,在学中からグローバルな視点で世の中を観ることができ,現在でもその視点を活かした仕事をされているようです.
eスポーツスタジオが『日本空間デザイン賞2022』に入選しました(2022年8月27日) 日本空間デザイン賞は,空間デザインの価値を未来へ繋ぐために設立された日本最大級のデザインアワードです. ※生産工学部の記事(2023年1月20日)
中国長春の吉林動画学院 (Jilin Animation Institute School of Game)で2022年11月11日から24日まで行われていた国際大学生ゲームジャム(ICSG,中国ゲームジャムとも呼ぶ)2022が2022年11月25日(金)に閉幕,数理情報工学科から日本大学代表の一人として参加していた3年生の清家光生(せいけ こうき)君が,日本大学大学院理工学研究科の安藤玲央(あんどう れお)君,近畿大学の三宅拳士朗(みやけ けんしろう)君,London College of CommunicationのRuimeng Gu君, タイのBansomdejchaopraya Rajabhat UniversityのKiattisak Aueapornprapan君及びPratchay Butamkha君とチームPuppy Catを組んで開発したシリアスゲームが,銀賞を受賞しました!
また,3年生の岡田万実(おかだまみ)さんと高郁晴(KAO YU CHING)さんが東京工科大学の赤松ほのかさんと吉林動画学院の金城浩君と彭欣雅君,大連理工大学の肖逸君とチームPower Holicを組んだチームは,優秀チーム賞を受賞しました.その他,数理情報工学科からは立原慧大君がチーム薇草のプログラマとして参加し,善戦しました.詳細が判明次第,こちらで結果等をご報告します.
本大会に日本大学からは数理情報工学科の3年生が4名(1名は台湾中国科技大からの交換留学生,いずれも古市研究室の所属)が参加し,日本大学大学院理工学研究科から1名,近畿大学から1名,東京工科大学からは7名が参加し,各国(中国,韓国,ロシア,英国,タイ,シンガポール)から集まった150名を超える大学生が24のチームを組んでゲームの制作力を競う大会が行われました.
InterFM897の新番組『Tech Ark』の収録が2022年10月31日(月)に天王洲(東京都品川区)にあるスタジオで行われ,トライリンガルDJのShaulaさんと杉沼先生が,5Gに関するトークを約1時間にわたって行いました.この番組は「テクノロジーの芽生えや私たちに訪れようとしているワクワクする未来をわかりやすく」伝えるもので,11月から放送が始まりました.毎週月曜日の20:00~20:30に89.7MHz(横浜76.5MHz)で放送されている番組で,トークの様子は,11月21日と28日に放送され,5Gにより実現が期待される,楽しい技術,新しい世界の様子が紹介されました.聴き逃した方は,以下のAudeeのサイトから視聴することができます.
番組DJ Shaulaさんから,素直で鋭い質問が寄せられました
TBSで日曜21:00から放送されている「アトムの童」第6話(2022年11月20日)で,ジョンドゥーの二人がシリアスゲームの実例について話す場面の一部で,数理情報工学科の学生が開発したシリアスゲームFishyFishyのプレイ画像の一部(2秒程です)を使っていただきました! 第6話の監修はGame for ITの後藤誠氏,番組中のシリアスゲームも第6話のために制作されたそうです.シリアスゲームはこれまでも多数TV番組で紹介されてきましたが,ドラマの中でこのように紹介されるのはおそらく初めて.これがキッカケとなって多くの若者がシリアスゲームに関心を持つようになってくれると,嬉しいです.
数理情報工学科は津田沼校舎に位置します