国際会議24th IEEE International Symposium on On-Line Testing and Robust System Designが2018年7月2~4日にSpain, Costa Brava, Hotel Cap Roigで開催され,数理情報工学専攻の大学院博士前期課程2年の越智小百合さん(細川研究室所属)の論文 " A Capture Safe Static Test Compaction Method Based on Don't Cares“が採択され,発表しました.
越智さんの発表内容は,システムLSIの低消費電力テスト及びテストコスト削減に関するもので,低消費電力なテストパターン集合から0でも1でもどちらでもよい値であるドントケアを判定し,そのドントケアを用いて圧縮不能グラフと呼ばれる無向グラフを作成し,低消費電力指向テスト圧縮問題を頂点彩色問題に帰着させて解くアルゴリズムを提案しました.高消費電力な状態でシステムLSIをテストすると,不良品を良品と判定する誤テストを引き起こすことになります.提案したアルゴリズムを用いてテストパターン圧縮を行うと,高消費電力なテストパターンを生成することなく低消費電力なテストパターン数を平均37%,最大70%削減することができました.