数理情報工学科の古市先生は人の行動等を人工知能技術を用いてコンピュータ上で再現するモデリング&シミュレーション技術及びシリアスゲームへの応用で知られていますが,近年この技術を戦国時代の戦いを再現するために用いる機会が増えています.今回TVの歴史番組からいただいたテーマは,1575年に設楽原(愛知県新城市)で行われた徳川・織田連合軍と武田軍との長篠の戦い.徳川・織田連合軍と武田軍をあわせると約4,000丁の火縄銃が使われた戦いとして有名な戦いを数理情報工学科の古市先生と日本大学理工学部の粟飯原萌先生とで再現し,どのような戦いであったのかを,歴史家の先生方と一緒に観戦するのが目的です.
開発を開始したのは2020年12月,モデリング部分は古市先生と粟飯原先生と共同で行い,シミュレーション部分の開発は粟飯原先生が一人で行い,2021年2月12日に完成, FAiBS(Furuichi Aibara Battle Simulator)と命名,2021年2月13日(土)に番組の収録を日本大学生産工学部環境安全工学科の会議室を借りて行いました.同会議室には大型モニタが2台設置されており,換気が良く広くてコロナ対策が万全のため利用させていただくこととなりました.
出演者としては歴史学者の平山優先生と新城市設楽原歴史資料館館長の湯浅大司氏にお越しいただき,FAiBS上で長篠の戦いを再現,連吾川沿いに約2km馬防柵で守りを固めた徳川・織田連合軍と戦う武田軍の様子を,途中粟飯原先生による最終デバッグ作業の時間をはさみながら,丸一日かけて収録しました.内容については番組をお楽しみに,放送日等が決まったらまたこちらでお知らせします.