日本大学生産工学部 数理情報工学科 新着情報
Mathematical Information Engineering News

数理情報工学科の古市研究室では人間の意思決定と行動をコンピュータ上で再現するためのメカニズムとして人工知能の応用を研究しており,応用分野の一つとしてTV番組の制作に協力して歴史上起こった様々な戦いをコンピュータ上で再現しています.これまでに再現した戦いは関ヶ原の戦い,三方ヶ原の戦い,本能寺の変,中国大返し,美濃大返し,長篠の戦い,黒船来航等ですが,今回番組でテーマとして取り上げるのは鎌倉幕府滅亡時に3日間かけても鎌倉が陥落しなかった鎌倉の戦いです.

2021年8月8日(日),FAiBS鎌倉の戦いを用いた歴史番組の収録を研究室で行いました.これに先立ち6日(金)には鎌倉の大仏切通で現地ロケを古市先生とNICTの伊東寛氏と歴史家の久保田和彦先生とで行いましたが,8日にはFAiBSを開発した理工学部の粟飯原先生が合流し,約2ヶ月かけて粟飯原先生が開発した「FAiBS鎌倉の戦い」を全員で観戦しました.

収録終了後の集合写真
FAiBS: Furuichi Aibara Battle Simulator
鎌倉大仏切通での現地ロケ後の集合写真

開発当初TV局から相談を受けた時には,大仏切通の中でもわずか40mx30mの戦場で3日間かけても攻略できなかった守り方とはどのようなものか想像がつきませんでしたが,陸自の初代システム防護隊長でウォーゲームが趣味でもある伊東寛氏から攻守双方様々な戦い方を教えていただき,歴史化の久保田和彦先生からは城塞都市としての鎌倉や逆茂木(さかもぎ)等について色々教えていただき,それらをコンピュータ上にモデリングしてシミュレーションした結果,うまくわかりやすく再現,可視化できたのではないかと思います.また,今後は引き続き最適化問題としてこの戦いを捉えて実験を続け,論文にまとめられればと考えています.番組を通して,ゲームAIの研究に興味をもってくれる中高生が増えてくれると良いですね.放送日等が決まったらまたお知らせします.

収録は学生の研究室で行いました
今回シミュレーションの対象とした鎌倉大仏切通の戦場(中央部が急坂,左右は崖)